教員選書企画・第3弾『図書館で自分を知ろう、心理学の世界へようこそ』がスタートしました
本学図書館では、11月より現代社会学部所属の教員による選書企画『図書館は教養の宝石箱』を開催します。今月は、経営情報専攻の梁庭昌先生による選書企画『図書館で自分を知ろう』です。是非、手に取って心理学の世界を存分に味わってみてください。
(企画担当:梁先生のコメント)
「あなたは自分のことをどれほど理解していますか」。自分のことなら自分が一番理解しているはずにもかかわらず、ほとんどの人は「よく理解している」と言い切れません。
日常生活の中で、「なぜいらないものを買ってしまうのだろう」、「なぜ親友と喧嘩してしまうのだろう」、「存在しないはずの幽霊を怖がるのはなぜだろう」と、論理的に説明し難い問題に遭遇することがしばしばあります。そういった問題を、科学的証拠に基づきアプローチし、人間の心を探求し説明しようとする学問があります。それが、心理学です。
『心理学大図鑑』の目次を見てわかるように、心理学の概要を簡単にまとめることは非常に難しく、「心理学」そのものに有用な定義を与えることすら困難です。これは、心理学には多くの種類があり、それぞれが異なる出発点と方法論をもっているからです。私たち自身のために知識を追い求める基礎心理学(認知心理学や社会心理学など)、そして、基礎心理学によって明らかにされた知識を応用する応用心理学(教育心理学や臨床心理学など)が大きな枠組みとなっています。こうした多岐にわたる研究領域は今も発展し続けています。
心理学の世界では、あなたの関心をもった問題に答えてくれる知見がどこかにあるはずです。デザインに惹かれてつい買ってしまう衝動買いは、『色彩心理入門』に書かれている原理の働きが原因になるかもしれません。親友と喧嘩した後、自分自身を客観視する手段として、『つい、怒ってしまう人の心理学』を読んでみて、冷静に対応することもできるでしょう。『超常現象の科学』から、存在もしないものに対する恐怖心を克服する方法を学んでみることも、試す価値があるはずです。
何か関心のある事柄や解決しようとする問題があれば、ぜひ図書館の心理学コーナーへお越しください。「なるほど!」の面白い発見がたくさんあります。