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TUINSからのお知らせ

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2022.01.14 図書館

第4回『TUINS Book Cafe』(2021年・秋冬シーズン)を開催しました!

TUINS Book Cafe』とは教員がカフェ・オーナーとなり、教員自身が「学生時代に読んでおいてよかった!」「この本を読んで人生が変わった!」…など「とっておきの1冊」を選び学生の皆さんに紹介するという企画です。

1215()に開催された第4回『TUINS Book Cafe』では、環境デザイン専攻の上坂博亨先生をカフェ・オーナーに迎え、選書である『富山は日本のスウェーデン』(井出英策著、集英社新書)をご紹介いただきました。

上坂先生によれば、2018年の同著が刊行された当初、富山県内各所でとても反響を呼んでいたようです。環境的な視点からも、さらに広く持続性の視点からも北欧の国づくりには学ぶ点が多く、日本の将来を考える上で重要なモデルとなっているとのことでした。そのスウェーデンに近い日本版モデルが実は富山県にあるのではないか、というのが著者の主張であり、SDGsを考える上でも必見の書なのでは、とのことでした。また、都道府県ランキングの中でも「持ち家比率」や「ブリの消費量」、「医薬品の生産額」や変わったところでは「ウォシュレットの普及率」などが第1位である富山県の優位性や特徴などについてもご紹介いただきました。

参加した学生からは、同著でも取り上げられている富山県の中学生向け職業体験プログラム「十四歳の挑戦」で水産加工業を営む店舗の手伝いをした時の思い出話や「スウェーデンと日本の仕事の生産性の比較に関する話が興味深かった」などの意見が聞かれました。また、「スウェーデンでは教育費が無償化されている」という話題では、日本の教育費のあり方について活発な議論がなされました。

同著は、刊行直後から「働く女性に家事が押しつけられているのが富山の実態であるにもかかわらず、ジェンダー平等の先進国と重ねるのはおかしい」など様々な批判が寄せられていました。しかし、著者である井出氏の主張は、富山県は家族や地域にある伝統的な相互扶助の関係や豊富な資源、力強い経済などの地域力を有しており、スウェーデンのような民主的な社会を形成するヒントが富山にはある、ということだと思います。北欧諸国も移民問題や福祉国家としてのあり方について様々な課題を抱えており、決してユートピア(理想郷)ではありませんが、同著をきっかけにスウェーデンをはじめ先進的な取り組みを進める各国と比較しながら、今後の富山の展望について考えることができればよいと感じました。

次回は、117()16301730に第5回として環境デザイン専攻の大谷孝行先生をカフェ・オーナーに迎え、『コミュケーション力を高めるプレゼン・発表術』(上坂博享・大谷孝行・里見安那 著)をご紹介いただきます。「20213月に出版され、本学1年生対象の必修授業である『日本語表現技法』の教科書としても採用。同著作の中で、特に大谷が執筆した部分を解説したい。具体的には、人前で発表するときや人と関わる際に、いたずらに不安を強めない考え方を、森田療法を紹介しながら解説したい。」という内容で実施予定です。学生の皆さんは対面(図書館)の他、Zoomでも参加OK(教務課前にQRコード掲示)ですので、是非アクセスしてみてください。

【北欧の社会制度について日本の制度と対比させながら議論している様子】

【富山県における女性の就労年齢に関するデータを読み解いています。】

【都道府県ランキングにおいて富山県が第1位の項目について説明している…】

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